『田園の詩』NO.110 「年賀状雑感」 (2000.2.29) 


 毎年、年賀状を元旦の朝届くように出せたらいいなと思いつつも、結局、年が明けて
からになってしまいます。「まだ年も明けぬ内から新年の祝辞をいう気になれない」と
いう意識が私のどこかにあり、それが作用するからでしょうか。

 元日にドサッと届く年賀状をみて、皆さん方の準備周到な努力に敬意を払いつつも、
私としては、結構、ルーズな出し方をしています。

 出すのがそんな風ですから、来た年賀状を整理するのも二月になってからボツボツ
始めるといった具合です。整理といっても、ここでも私のルーズな性格が顔を出し、結局
のところ、もう一度見直して(読み直して)差出人を確認した後、そのまま束にして輪ゴム
で留めておく程度です。

 相変わらず、単に新年の挨拶だけを印刷したものが多いのには閉口します。何の感動
も与えてくれない年賀状に対して、もう出すのは止めようかと思うのですが、それも礼を
欠く気がするので、私も紋切り型の年賀状を別に作り、それを出しています。(これも失
礼かナ)

 ところで、最近の年賀状の傾向としては、やはりパソコンで作成したハガキが目につき
ます。多くの人がパソコンに挑戦していることに、少し後れを取った気分になります。


     
    いつもお世話になっている地元の山浦郵便局です。年賀ハガキは、11月から売り
    出されています。なにか、せかされる気になります。
    ちなみに、遅くまでワープロでしたが、今では私もパソコンです。  (09.12.1 写)



 子供さんだけの写真で作ったものも良くあるパターンです。これは毎年同じ人から来る
場合が多く、子供さんの成長が一年ではっきり違うことに驚きます。

 しかし、これも小学生くらいまでが限度ではないでしょうか。ラジオで、成人式を過ぎ
てもまだ子供の写真を使って年賀状を出す子離れができてない親もあるという話を聞き
ました。

 そんな矢先、これもまたラジオで、福井県丸岡町が募集した今年の『一筆啓上賞』(今回
のテーマは≪友≫)に、「子供の写真の年賀状はもうやめヨ。あんたのことが知りたいネン。」
という滋賀県の人の作品が選ばれたことを知りました。

 写真で年賀状を作る場合は、最近撮った家族全員の写真を使うのがベストのようです。
                           (住職・筆工)

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